金融事故は、経営学・MBAの学術研究や人材教育が進み最先端を走るという米国発で、基本は高い倫理観を欠く無責任と脳天気な強欲が原因だろう
銀行稼業は、誰かにカネを貸し、利息を得て生きるワケで。
最初は、自分たちの手持ちの余剰資金を他人に貸し出し、その利息を受け取り、かかる費用を差し引き「利益」を得る。
とても分かりやすい仕組みのビジネスだ。
金融は経済社会では、人の健康を維持する上で欠かせない「血液」の「血流」だ。
最初は、自らの手持ち資金ゆえ、損失も自分自身の問題だ・・・
やがて、徐々に資金の需要が大きくなり「自前の手持ち資金」では足りなくなり、それなら「他者のカネ」を使う事が欠かせず、
それなら、資金に余裕を持つ「裕福な側」から、資金を預かり「利息」を払い、資金を手当てし必要とする側へ「貸し出し」更に(支払うより多くの)「利息」を得る構図だ。
小さな構図なら、目で管理もできるが、規模が大きくなれば「運用管理能力」が重要で、その差が「運用能力」としてハッキリ現れる。
銀行業務も、預金者から「預金」を「利息」で釣り上げ「仕入れ」るワケで、それを「貸し出し」する事で「売り上げ」とし、実質的な中身は「(支払)利息」を上回る「(受取)利息」を得るワケだ。
貸出先が優良で健全な「事業経営」をしていれば、銀行業務は安泰・安全だ。
しかし世の中は有象無象の集まりであり競争だ。そうそう聖人君子はいるワケもなし。
ゆえに「預金者」は、安定した銀行に信頼を寄せるが、不安になれば自身が預けた「(預金)資金」を引き出すのは弱体な庶民には普通の行動だ。
この「預金流出」が一気に始まると、その銀行の経営は行き詰まり、破綻する。
これが、基本の構図だ。
直近の経験では、2007年に米国の「サブプライムローン」といわれた低所得者向けの住宅ローンが破綻した。
その破綻を受け、同様の層を相手にしていた「クレジットカード」にも波及する。
なんとか「収拾」したが、徐々に波及効果は拡がり2008年に「リーマンブラザーズ」が巨大な破綻を引き起こし、全世界を巻き込む国際金融危機に発展した。
「資金調達」としての「預金」や「投資」また「債権」の構図が、国境を越え跨ぎ、多様化し複雑化しているため「金融の目詰まり」や「破綻」は、大きく波及するため、金融事業者には管理能力と判断能力を含めた高い「倫理」が要求される。
米国は「MBA」などの学術研究や教育・人材育成では群を抜いていると豪語するが、世界を巻き込み脅かす「金融事故」の大半は米国発だ。
引用開始→ FRB報告書、資金調達のひずみ「一部銀行で顕著に」
(日本経済新聞 2023年5月9日 8:14)【ニューヨーク=斉藤雄太】米連邦準備理事会(FRB)は8日公表した報告書で、米地銀の破綻が相次いだことを受けて「いくつかの銀行で資金調達のひずみが顕著になっていた」と指摘した。預金保険の保護対象外となる大口預金がここ数年で急増するなか、金利上昇による預金流出や保有資産の劣化への備えが不十分だったとした。
FRBは半期に一度まとめる金融安定性報告(FSR)を公表した。3月以降に起きたシリコンバレーバンク(SVB)やファースト・リパブリック・バンク(FRC)などの地銀破綻を踏まえ、銀行業界全体の健全性やリスクの分析に力点を置いた。
米国では2020年春の新型コロナウイルス流行後の金融緩和や財政出動で預金が急増した。米銀には21年末までに3.7兆ドルの預金が集まり、その大半は1口座あたり25万ドル(約3300万円)の預金保険の上限を超える大口預金だったという。22年10〜12月期時点で保険対象外の大口預金は総額7.5兆ドルに達した。
SVBやFRCなど足の速い大口預金への依存度の高い銀行は急激な預金流出に対応しきれずに破綻した。SVBで起きた預金流出の規模は、ワシントン・ミューチュアルやコンチネンタル・イリノイ銀行という過去の大型破綻と比較しても圧倒的に大きかったと分析。FRBは「銀行システム全体の流動性は十分あるようにみえた」と指摘し、流動性不足に起因する今回の連続破綻が想定外だったことをにじませた。
「大半の銀行はよりバランスの取れた負債構成になっている」と破綻行の特殊性を強調する一方、「大規模な預金流出を経験したいくつかの銀行は引き続きストレスを抱えている」とも言及。銀行が投融資を絞ることで経済が急減速するリスクにも警戒感を示した。
「CRE」と呼ぶオフィスなどの商業用不動産のリスクにも警鐘を鳴らした。CREの総合的な価格指数は足元でやや下落したものの、歴史的な価格水準や賃料収入など物件の収益力に照らせばなお割高な水準だという。
CRE向け融資残高の6割強は銀行が保有し、そのうち7割程度を資産規模の比較的小さい銀行が持っていると分析した。市況悪化時にこうした銀行で損失が膨らみうるとして、FRBが監視を強化しているとも明記した。
FSRでは学者や市場関係者などを対象に、今後1年〜1年半の間に米国の金融安定を脅かしうるリスクについて定期的に聞き取り調査(複数回答)している。今回は「銀行業界のストレス」を回答者の56%(前回は12%)が挙げ、「インフレと金融引き締めの持続」「米中対立」と同率の首位になった。「商業用や住宅用の不動産」も52%と前回の12%から跳ね上がった。「債務上限問題」が5割弱で続いた。←引用終わり
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