博多祇園山笠の「追い山」は、神事の後、全長5キロを1トンの舁き山を、台上がりの指示で交代しつつ30分で勇壮に疾駆し時間を競うのも醍醐味だ
博多「祇園山笠」は、15日早暁の勇壮華麗な「追い山」で、
これまでに誰も思いもかけなかった舁き手が山に轢れ落命する事故が起きたと。
全く予期せぬ突発の事故で、
それぞれの山の皆さんには衝撃が走った事でしょう。
既に、BIZの現場を退き長い年月が過ぎた事もあり、博多も福岡も遠い記憶の一つになっています。
「天神」で、いくつかの案件に参画させて貰っていた頃、夏といえば何よりも熱い「祗園山笠」でした。
毎年、追い山の躍動感を見て浸り、午後に京都へ移動し、京都の仲間や友人知人と共に宵々山を手伝い旧交を温め合う時を過ごしておりました。
秋は、自身の生育の地へ戻り盛大な例大祭を・・・
多くのヤンチャ者は贅を尽くした「祭で死ねば本望だ」と言い、
それはまるで修羅の如くで。
事故は興してはならず、未然に防げる事故は回避しなければなりません。
これで、(事なかれへの)警備と警察の現場での規制が厳しくなり、祭が持つ本来の荒々しさが消え、何処にでもある平凡な祭礼の一光景に堕すのは残念でなりません。
生育の地の豪壮華麗な「秋季例大祭」をユネスコの世界遺産へと提言を得た際に、
「ドアホ! ワシらは " ユネスコ " のために ” 祭 " をしとるワケやない。ワシらは、ワシらのために、ワシらの " 祭 " を、やっとるんじゃ。小癪な事を、ナニをぬかすんじゃ!」との一喝が落ちた。
そうだ、
祭礼とは、その地域のモノだ。
歴史も紐帯も事情も知らぬワケの分からん外部の(チエ足らずの)識者が、知ったバカぶりで、エッラそうに口を挟み規定しようなどというのは烏滸がましいのだ。
「博多祇園山笠」が、
これを機に博多警察署や福岡県警の規制介入で、豪壮や勇壮を棄てさせられぬ事を排し、ただただ伝統伝承の維持を願うばかりです。
引用開始→ 死亡事故の「山笠」、数分前には傾いて2人落下・負傷…博多の街疾走する「追い山笠」で悲劇
(讀賣新聞 2023/07/16 10:03)15日午前5時半頃、福岡市博多区冷泉町の県道で、伝統の夏祭り「博多祇園山笠」に 舁か き手(担ぎ手)として参加していた同区千代3、秋吉敏実さん(57)が、「舁き 山笠やま 」と呼ばれる山車にひかれ、搬送先の病院で死亡が確認された。博多祇園山笠振興会は「祭りの参加者が死亡した過去の事例は把握していない」としており、初の死亡事故とみられる。
この日はコロナ禍の影響で4年ぶりに通常開催されていた祭りの最終日で、「 流ながれ 」と呼ばれる七つの自治組織が、重さ約1トンの舁き山笠を担いで約5キロを駆け抜ける「追い山笠」が行われていた。
福岡県警博多署や振興会などによると、秋吉さんは流の一つ・千代流に所属する舁き手の一人。櫛田神社に山笠を奉納する「櫛田入り」を終えた後に舁き手に加わり、神社から約400メートルの地点付近で、何らかの原因で転倒し、山笠の土台「山笠台」の底の部分に巻き込まれたとみられる。死因は、胸を強く打ったことなどによる出血性ショックだった。
山笠の前方を担っていたといい、交差点のカーブにさしかかる手前付近で山笠にひかれたという。千代流ではこの数分前、山笠が前方に傾き、山笠に乗る「台上がり」を務めた2人が落下し、負傷者が出ていた。
同署は参加者から話を聞くなどし、事故が起きた経緯や原因を調べている。
死亡事故を受け、振興会は緊急の常任委員会を開催し、各流に対し、安全な奉納を徹底するよう周知した。武田忠也会長(67)は「残念の一言だ」と声を振り絞って語り、振興会顧問で千代流の豊田侃也さん(78)は「言葉で言い表せない衝撃で、残念でならない。情報を収集、検証し、会議を重ねながら対策を取りたい」と話した。
千代流の山笠は、18日から福岡県庁1階ロビーで展示される予定だったが、死亡事故を受けて中止された。
780年の歴史、ユネスコの無形文化遺産
博多祇園山笠は約780年の歴史があり、全国33の「山・ 鉾ほこ ・屋台行事」の一つとして、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にも登録されている。豪華な人形が飾り付けられた高さ10メートルほどの「飾り山笠」と、担いで走る「舁き山笠」がある。舁き山笠を担いで博多の中心部を疾走してタイムを競う「追い山笠」は最大の見せ場で、数十人の男たちが交代しながら担ぐ。期間中の舁き山笠行事では、過去にも、参加者が骨折するといった負傷事故が起きたことがあるという。
山車を巡る死亡事故は他の祭りでも起きており、安全対策が課題となっている。←引用終わり
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