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2023/11/09

少子化は高学歴化の進行および子育ての成人までの総費用や住居費を賄えぬ「賃金構造」と社会基盤があり社会の生産力や生産性の低さが原因だろう

「人は生まれながらに平等で、人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」は、慶應義塾を興した福沢諭吉翁の言葉です。


おそらく、この言葉は日本では幕末の頃に開眼された、
モンテスキューが説いた「法の下での平等」に起因すると考えている。

20231107

それは、
「自然の状態では、人は平等に生まれるが、人はその状態に止まる事はなく、社会的に平等を喪う。そのため法の下で再び平等を得る事ができる」との指摘だ。
福沢諭吉翁が、この(上記)精神を掲げ「慶應義塾」を、江戸は芝高輪の三田に義塾を開学したワケだけれど、160年を経て「慶應義塾」は塾員も塾生も押し並べて、その多くが「人の上に立ち、下に立つ人を見据えている」のは、何よりも皮肉な事だと眺め観ている。


まぁ、それは「ヤッカミ」だろうと、東京は三田方面から酷い毒矢を鋭く放たれそうで、この辺りで控えておきますが。


さてさて、「日本の労働賃金が低廉すぎるため、結婚もできず子供も設けない事で少子化が進み、2080年には7500万人程度になり、市場は一段と縮小しGDPの伸びなども減少し続け、完全な黄昏の国になる」との指摘があります。
その指摘は概ね間違いのない点で、争う余地もない。


しかし、なぜ貧困化が進んだのかと・・・
基本は適正な「生産力」を喪ったからで、分かり易く言えば「キャッチアップ」された側の国との賃金競争に敗れ、生産コストを価格抑制を受け、賃金を抑制し続け、生産構造も変化させず30年を太平に過ごしたからです。


つまり分かり易く言えば、
鄧小平の言葉に騙されマンマと乗せられ、中国へ投資(技術移転)した事で大量の製品が日本市場を始め世界市場に溢れ、自縄自縛となり自分で自分の首を絞め、藻掻き苦しみ「のた打ち廻っている」のです。


日本が中国へ投資し技術移転しなくても、競争相手の他国が投資(技術移転)しますから、実際には同じ事です。
例として、米国のアップルが中国で「iPhone」を製造し、世界のスマホを圧倒的にリードし、事実上の標準を形成し、日本のスマホは実質的に駆逐されてしまいました。
しかし、日本人は多くが「iPhone」を使用しても、他の分野でどう対抗するかなど、考える事もせず呆気の汚馬鹿ドモに至ると、総ての機器をアップルの製品で固め自慢するという度し難いのも身近で散見します。


本当は、その辺りも事実を冷静に考えると厚みが増したと考えますが、そこは別に触れないのが、アチラの方々の考えで、労働環境と労働賃金の劣悪さに焦点を絞り論じています。
(その意味でも指摘は間違いはありませんが、解決のヒントにはなりません)


PMキッシーも賃金や所得また資産倍増と簡単に言いますが。
さて、それでは、どの程度の労働賃金が妥当なのかを考える必要があると思います。

通常の生産適性年齢は、15歳~65歳とされ、50年間ですが。
しかし、日本は高学歴化が進み、実際の労働年齢人口は23歳~70歳程へ変化しています。
斜め見をすれば、25歳~65歳の40年間と考える方が妥当でしょう。

それでは、どの程度の生涯賃金を必要とするか?
それは、各人(各家庭)の生活設計によりますが、

A) 夫婦+子供2人を前提に考える。
  1)子供を社会人に育てる過程で、
   ①全てを私立学校での教育を受ける
    1人当/2000万円✕2=4000万円(現在価格費用)
   ②夫婦の年金とは別の老後の預貯金(資産)を5000万円
   ③住居費ですが自宅購入保有(資金)7000万円/支払いローン総額1億4000万円(高めに設定)
   *必要総額は2億3000万円です。
現在の税制・社会保険・公租公課は、巷間で指摘される50%と設定すれば。
4億6000万円の生涯賃金を必要とするワケです。

1年の総労働時間日数を200日とすれば、年間1150万円となります。
これ、1150万円を1年の総労働時間1600で割ると1時間当たり7178円になります。
それを支払う事業者は凡そ同額が必要とされますから、1時間当たり14366円の賃金を支払う勘定になります。
事業者の人件費(給与)は、売上高対比30%以内が安定した経営の限度とされますから、分かり易く言えば43068円の粗利益を必要とします。

即ち、当該事業社の「粗利益率」の多寡が重要な問題になります。
仮に、売上げ対比10%の粗利益率なら、1時間当たり10倍の430680円の売上げが不可欠になります。
分かり易く言えば、一人の営業上の稼ぎが1時間当たり45万円を切ると支払えないワケです。
(分かり易いですね)

B)夫婦2人+子供2人の前提のまま。
  2) 子供を普通に育てる過程で、
   ②全てを公立学校で教育を受ける
    1人当1000万円(800万円説も)✕2=2000万円
    ③夫婦の年金以外の預貯金(資産)は3000万円程
   ④自宅購入はせず公営集合住宅(標準)を利用4800万円
    (定期収入が消滅し預貯金で25年死去まで賃料を支払う)
   *必要総額は9800万円
現在の税制・社会保険・公租公課は、巷間で指摘される50%で設定すると。
1億9600万円の生涯賃金が必要になります。
1年の総労働時間日数を200日とすれば、年間490万円となります。
これ、490万円を1年の総労働時間1600で割ると1時間当たり30625円になります。
それを支払う事業者は凡そ同額が必要とされますから、1時間当たり6125円の賃金を支払う勘定になります。
事業者の人件費(給与)は、売上高対比30%以内が安定した経営の限度とされますから、分かり易く言えば18375円の粗利益を必要とします。
即ち、当該事業社の「粗利益率」の多寡が重要な問題になります。
仮に、売上げ対比10%の粗利益率なら、1時間当たり10倍の183750円の売上げが不可欠になります。

分かり易く言えば、一人の営業上の稼ぎが1時間当たり19万円を切ると支払えないワケです。
(分かり易いですね)


まぁ、国が社会経済をどのように計画し設計するかで労働政策と所得政策も決定されますが、日本の現況は、多くがB)に止まっておりますので、先般まではもの凄く「安逸」に何も考えずに30年を過ごした事で、発展途上国までもが日本をキャッチアップし、猛烈に追いかけています。


そして同じようにWWⅡの敗戦国であったドイツは、分割された西ドイツが東ドイツを統合し1990年代~2000年代までの20年は鳴かず飛ばずでしたが、2010年代には東西ドイツの統合によるパワーが功を奏し始め、2023年の発表では、GDPで遂に日本を追い抜いた事が報じられています。
日本の周囲を固める競争相手は、明確な労働生産性を掲げ挑戦し続けています。


PMキッシーは所得や資産を倍増させると公言していますが、どのようにするかを具体的に語る事ができません。
世論の多くは、所得と労働環境が悪すぎる事もあり「少子化」が進み、日本國は衰退の兆しを明確に示しているとの指摘です。
さてさて、ここで日本の平均的な賃金を2例あげてみました。


A)で掲げた賃金は、日本のJPX上場事業者で10社ほどが生涯賃金4億円以上の射程圏内を見据え可能性を持ちます。
また以下40社ほども、事業の組立て次第で十分に可能な余地があります。
上位の10社は、40代の平均賃金が既に年間1000万円を超えています。
残りの40社は、40代前半の賃金が750万円以上の状況にあります。

しかし大半の事業社はB)に沈んでいます。
況してや、上位の事業者に組み敷かれた中堅処以下の事業者は青息吐息だろうと考えます。


なぜ、それが生じるのか?
それは、人が生まれた時は「平等」でも、先天的な個性、あるいは後天的な育つ環境、また刺激により、個々の個性や、それに基づく「能力」が異なる事で自然に「格差」が生じます。


それは致し方のない事で、しかしながら近代以降の民主主義国家では「法律の定める下の平等」が謳われ保障される事で、義務や責任の均衡を得ようとしています。


そこから脱するには、
「付加価値生産性」を高める以外に方法はありません。
そのために現在の構造や方法を抜本的に改革する事は避けられません。


基本の「構造改革」を断行する事で、生産・労働に見合う所得を事業として得る事が不可避です。
「日本人を採用できないから外国人を」という思考論理は甘え以外のナニモノでもなく、基本は外国人搾取ですから、近い時点で「外国人」も採用できない状況に陥ることは間違いナイです。


いま、この現況も含め、日本の社会は「平等主義」の自縄自縛で自ら首を絞めており、それを国民が自らの上にも降りかかる不幸と考えず、あらゆる「社会構造」の変革に反対し、真っ当な政策遂行にも断固反対を主張し足を引っ張り、損得を主張しカネのバラ撒きを求めて止みません。
その間に、日本は国としての本質的な「生産力」喪い、明確に衰退期に入りました。
「円安」から脱け出せないのは、生産力をなくしたその象徴です。


一つの例として、時間給に頼る傾向があり、能力主義に依る給与を否定する傾向があります。
また、一つのアイデアを提供あるいは提案する際に、思考し検討した時間や誰がを評価の基準として求めたがります。
時間をかける事を評価したがりますが、同じ中身で同じ内容なら、短時間で同じ金額を得る方が、より生産性が高い事を冷静に考えるべきです。


必要にして標準的に安心して「喰える」事業へ転換し、必要な「生産力」を維持する事で、求める「所得」を産出でき得られる事実に目を開く事です。

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