引用開始→ 大谷翔平「この2人がチーム離れれば崩れる契約」「僕は後払いでいいというのが始まり」…入団会見の一問一答
(讀賣新聞 2023/12/15 10:17)
日本時間15日朝にロサンゼルスで行われた大谷翔平選手(29)のドジャース入団記者会見。スポーツ史上最高額となる10年総額7億ドル(約1015億円)で契約した世界のスーパースターの一言一言に多くの人が耳を傾けた。
◆冒頭あいさつ
皆さん本日はお集まりいただき、ありがとうございます。まず最初に、このような機会をいただき、今回、選手としての自分を信じてくださったロサンゼルス・ドジャースのチームの皆さん、特に、(球団オーナーの)マーク・ウォルター、(編成本部長の)アンドリュー・フリードマン、(球団社長の)スタン・カステン、(ゼネラルマネジャーの)ブランドン・ゴームス、(監督の)デーブ・ロバーツ、この5人には本当に感謝しています。ありがとうございます。
そして私にメジャーリーガーとしての最初のチャンスを与えてくださったエンゼルスの皆さん、本当に今振り返っても素晴らしく、大切で、忘れられない、そんな6年間を、そんな思い出をありがとうございました。
また、今回のFAに際しまして本当に多くの方とお話をさせていただきました。その他の球団も含めた球団関係者の全ての皆さんに心より感謝申し上げます。明確な勝利を目指すビジョンと豊富な球団の歴史を持つ、このロサンゼルス・ドジャースの一員になれることを心よりうれしく思うと同時に、今すごく興奮しています。
最後に、日々お世話になっているエージェントのネズ・バレロ始めCAA(代理人事務所)の皆さん、そして、いつも遠く日本から温かい声援を送ってくださるファンの皆さん、本当にありがとうございます。今日は質疑応答を交えながら、そうした方々に少しでも日々の感謝の気持ちを伝えられたらなと思っています。よろしくお願いします。
◆質疑応答
――ドジャースにいつ決めたか。その決め手は
「ドジャースに『お願いします』という決断を伝える前の日の夜というか、発表したのは次の日のお昼なので、その前の晩ですかね。ま、あとは、決断理由ですか?決断理由に関しましては、これが一つというわけではなくて、本当に、交渉させていただいた全ての球団の皆さんと話をさせていただいて、本当にどの球団も素晴らしかったですし、ただ、何球団、お誘いいただいても、イエスと答えられる球団は一つしかないので、そこに対して、自分が最終的にここでプレーしたいなという気持ちに素直に従った結果かなと感じます」
――多くの報道陣が集まった。その分プレッシャーもある
「うれしく思うと同時に、報道陣の方しか今日はいないと聞いていたので、予想より多くてちょっと今はびっくりしています」
――肘の手術についてトミー・ジョンと明確に言っていない。その理由。交渉を有利に進めたい思いがあったのか
「最初の段階でどういう手術になるのかっていうのを、まず、ドクターも含めて、どういうふうになるのかっていうのを決めなきゃいけなかったので、発表の段階でそれがまず決まっていなかったのが一番かなと思います」
――2回目のトミー・ジョン手術をしたというのは事実なのか
「そうですね、ただその、前回とはまた違うところもあるので、そこをどういうふうに表現するのかっていうのは、僕はもちろん専門外のところではあるので、そこはドクターのほうが詳しいかなと思います」
――こういう契約の形態、後払いのパーセンテージが多いのは翔平のアイデアだったのか。他のチームも同じような条件だったのか
「そうですね、もともと後払いというのはどの選手も大型契約になると付くものではある。自分が今受け取れる金額を我慢して、ペイロールに柔軟性を持たせられるのであれば、僕は全然、後払いでいいですというのが始まりですかね。あと、他球団の契約に関しては、今も他の選手の交渉もしている最中だと思うので、僕の口から具体的な球団名だったりとか交渉の内容に関してはあまり、言うことができないというのはあると思います」
――いろんな選択肢の中からドジャースを選んだが、勝つことは優先順位のどのあたりにあるのか
「僕自身の優先順位は、契約形態から分かるように一番上のところではある。野球選手として、あとどれぐらいできるかっていうのは正直、誰も分からないですし、勝つことっていうのが、僕にとって今、一番大事なことかなと思います」
――最後の最後の段階で何チームで悩んでいたのか。決断をするに当たっての決め手は
「何球団というのを僕の口からこの場で言っていいか分からないので、そこは差し控えさせていただく。先ほども言ったとおり、ドジャースがこれを持っているから、というよりかは、そうですね…心に残っている言葉として、オーナーのマーク・ウォルターさんも含めて、ドジャースが経験してきたこの10年間を彼らは全く成功だとは思っていないということはおっしゃられていた。それだけ勝ちたいという意志が皆、強いんだなというのは心に残ったかなと思います」
――勝つために一番大切なことは
記者会見で話す大谷翔平選手(14日米ロサンゼルスで)=ロイター
「一番大事なのはやっぱり全員が、勝ちに、同じ方向を向いているということが大事だと思う。オーナーグループもそうですし、フロントも、皆さんもそうですし、もちろんチームメイト、ファンの皆さんもそうですし、皆がそこに向かっているというのが一番大事かなと思います」
――常々世界一の選手になるという目標を持ってきたが、どういう世界一の選手像を描いているか
「まず優勝することを目指しながら、そのところで、欠かせなかったと言われる存在にまずはやっぱりなりたい。そういう期待を込めた契約だと思うので、そこの期待に応えられるように今後も全力で頑張っていきたいなと思っています」
――MVP発表の場にいた愛犬の名前を知りたい。この場で発表してもらえるか
「デコピンというんですけど、こっちの人はあんまり発音的に難しい。元の名前がデコイというので、こちらの人に説明する時には、呼びやすいデコイというふうに紹介している」
――来年は打者に専念する。開幕に間に合うのか。今年より素晴らしい成績を残してほしいという期待が集まると思うが。デコピンの由来は
「バッティングは今もう、ドライ・スイングを、素振りを始めているので、おおむね予定通りに来ている。若干早いぐらいな感じで来ているので、十分に開幕に間に合うんじゃないかなと思う。スプリングトレーニングでしっかりゲームに入れる準備ができていれば、開幕に十分間に合うんじゃないかなという感じはしますね。由来に関しては、もともとさっきも言いましたけど、もともとデコイという名前があったので、それに近い感じで選びました」
――メジャーに挑戦した時、エンゼルスに入団したときの気持ちと違いがあれば教えてほしい
大谷翔平「勝つことが僕にとって今一番大事なこと」…手術からの回復は順調で「開幕に十分間に合う」
「全体的な気持ちとしては変わっていない。常に挑戦したいと思っていますし、ここに、ドジャースでお世話になると決めた後もそこに対してのチャレンジだと思っている。ただ、来るということは去るチームもありますし、日本で言えばファイターズですし、今回エンゼルスを去りましたけど、そこの寂しさというのもやはりこう、心の中にあるのは事実かなと思います」
――キーマン条項、フリードマン編成本部長かウォルターオーナーがチームを離れた場合、契約を破棄できるという条項が入っていると思うが、そこはどれぐらい個人的に大事だと思っていたか
「先ほど言ったとおり、皆が同じ方向を向いているというのが大事だと思っている。ロサンゼルス・ドジャースに入団すると同時に、メインのこの二方と契約するという形ですし、そこがもし崩れるのであれば、この契約自体も崩れることになる、そういう契約かなと思います」
――ドジャースのファンについて知っていることはあるか。日系人が多いロサンゼルスについて
「入団してから知ることのほうが多いんだろうなともちろん思いますし、今のところはメジャーリーグでプレーして各球場も行ってますけど、こういうファンの方、各チームのファンの方がこういう気質なんだなというのは感じますし、やっぱり野球に対してこう、熱狂的だなというか、エンゼルスタジアムに関してもそうですけど、毎回、青いユニフォームを着た方々がいっぱい球場にいらっしゃるので、そういうのを見るとやっぱり熱があるなと、ファンの方が熱があるなというのは感じています」←引用終わり