2016年の春に「怒鳴る怒・トランプ」が、一欠片の知性もなくダミ声で怒鳴り無知の下層を煽る演説で支持を集めPに就き世界はヒステリーに悩まされ
他国の話ながら、
他国の「大統領選挙」で、ナンで我がことのように「喧しく話題」に上げ、
アァ~だコォ~だと、推測し合う事に興じハシャグのか。
よぉ~く分かった事は、
米国社会が誇った「社会システム」が行き詰まり、
明らかに抱え込まされた苦悩であり亀裂であり怨念の表出だ。
それは、既に1980年代の「NYC」で顕著に現れ、街は荒れ果て人の心も荒んでいた。
世界の「金融を差配」し、国際社会に「号令」する街「NYC」が・・・
それは「金融」を軸にした「経済」と、国際社会に「号令」する「国連」という表向きの顔を保つ一方で、
NYは軽工業(衣料品繊維製品製造)が集積するマチでもあった。
1980年代以降、NYの日本人社会は、
国際金融と国連機関にパラサイトする主軸の日本人をコアに、
それらの層に幅広いサービス提供する人が入り組む重層構造で、
基本的な社会構造が形成され確立された「飛び地」社会としての存立で、
その周辺にNYが保つ社会文化を学び取り、
自身のスキルを磨こうとする挑戦者を抱え続けながら存立している。
1960年代には、
日本から「1$シャツ」「1$ブラウス」が、遠慮会釈もなく輸出され、
市場を席巻し「製造力」「人件費」で劣る米国(NY)の衣料品製造業は勝ち目がなく、
衰退し倒産や破産で従事した下層の労働力は解雇され職を失い、
マチを彷徨い1970年代の後半から1980年代を通じ、
約10年にわたり落ち着くまでNYは荒み果てた。
「日米繊維摩擦」とされ、
WWⅡ以降で「日米」の利害が真っ向から対立し、
世界の注目を集める事態になり、日本側が輸出を自主規制する事で収斂した。
自由な国、USA!
自由市場と自由貿易を象徴する、USA!
米国は、米国が主導する「国際貿易の秩序」を創り出す目的で、
「GATT」を組織強化し「ウルグアイラウンド」という交渉の場を設けた。
米国主導の秩序ある「自由貿易体制」の確立が目的だった。
その後、
日米は1970年代後半から1980年代前半に「家電品」と「自動車」の輸出で再び激突した。
基本的な構図は、
様々だが米国の生産力は高いが、WWⅡ以降の世界では意外に効率が悪く、
日本の生産総力は低いが、WWⅡ以降は改善を図り生産性も効率が上がり品質も良くなり強くなった。
加えて「労働賃金比較」では「低位」にあった事、
何よりも決定的な事は高い「品質」の「安定性」また「信頼性」の強さが、
米国市場で支持された最大の理由だった。
これを米国社会は支持しながら、
その「経済」は未だに、改善も改革もせず、見落としたままでいた。
(低賃金を受け入れる安価な労働力=移民に依拠し突破できると)
やがて、
日本の事業者は求めに応じ北米大陸へ直接投資し製造拠点を移し、
米国の民を雇用し生産製造を始めた。
同時に米・加・墨が締結した「NAFTA(=北米自由貿易協定)」の下で、
米国(カリフォルニア)に近接したメキシコで、直接投資し生産製造を始め、
米国市場のニーズを満たす輸出取り組みを始めた。
日本は、メキシコとの間で「経済連携協定(EPA)」を締結し、
部品供給の関税自由化を成し遂げ「NAFTA」を最大活用している。
(後に、中国も日本に倣い同様の仕組みを採用し、米国市場を席巻し)
結果的に、
北米市場は、利便低額製品は「(日本の)メキシコ製」が、高機能中級製品は「米国製」が、
高機能高品質製品は「日本やドイツの製品」が多くを占めている。
そのため、
中西部の「自動車産業を軸にした地域」は、米国のBIG3は固より、
日系も、独系も、相対的に競争力を喪い、低迷し「ラストベルト地帯」と呼ばれるようになり久しい歳月が経過した。
BIG3の一角を占めた「クライスラー」は行き詰まり、
売却されナンとイタリアの「フィアット」がグループに組み入れ事業を経営している。
米国の鉄鋼業として世界に君臨した「USスチール」も、
自動車産業の衰退と一にして凋落し「日本製鐵」へ買収を持ちかけ、
それが感情的な新たな「日米摩擦」に発展しようとしている。
この「ラストベルト(中西部の各州)」は、
米国の工業生産を担い製造業の象徴「自動車産業」の地である。
勤勉な欧州移民を祖に保つ敬虔なキリスト教徒が多い地域で、
彼らは「外国人労働者」をも巧みに支配し、社会的な地位や名誉を築いてきた。
しかしながら、不断の事業改善に取り組まず経営を革新せず、
企業改革を放置し親方(BIG3)に依拠するままで、
BIG3はワシントンでロビー活動し、自由貿易市場を止めろと主張しても効果を得る事もできぬまま、
敗退し続け大量の「レイオフ(首斬り)」を繰り広げ、マチには失業者が溢れ返り生活環境は悪化し続け、
棲まいする市民には不満のマグマが溜まり続け、爆発し収まりも治めも着かないのが現実なのだ。
それを奇貨として「火」を点けたのが、
史上サァイテェ~の大統領候補「怒鳴る怒・トランプ」だ。
コヤツは被害妄想を煽るだけの「老い耄れ」でも脚光を浴び登場した2016年の春以降、
米国の世論は「何が米国の根源にある問題」かを、考えようともせず、
ただただ「相手(政敵)を非難し罵り」時間を消費する事に熱狂し「ハイ」な状態で、
世論分裂を繰り返し「悦」に浸っているが、それで何かが解決するかと言えば、
事態が悪転する事はあっても、何も解決しないのだ。
それすら認識せず「罵倒には罵倒を、悪態には悪態を、応酬させ続けた8年であった。
今また、トランプは、
米国市場で販売する製品は「米国生産」に限ると主張し、
ラストベルト地域で熱烈な支持を集めているが、同時に「インフレを抑制する」と主張している。
米国市場での消耗品や耐久消費財の大半は「輸入品」で賄われている。
トランプが配布する「トランプキャップ」も中国製だ!
消耗品や耐久消費財を米国製造に切り替え、
輸入品には100%関税をかけると、流通価格を押し上げ、
逆に「インフレは一気に急加速」し高くなる事の基本すら理解していない、
根本的な思考能力を欠く究極の汚バカである。
それに熱狂する米国の有権者が、
どの程度のレベルにあるかを、この8年にわたり「世界は見せられ続けてきた」のだ。
これは選択肢のない究極の閥ゲームでしかないのだが!?
もぉ、低次元なアホォ~の煽りヒステリーで混乱させられるのは、真っ平ゴメンと言いたいワケで。
「怒鳴る怒・トランプ」は「丁半博奕の花札オヤジ」に過ぎず、
米国社会の思考劣化を象徴するバカで無責任の権化と言える。
対抗する側のカマラ・ハリスの側も、
引き摺られ然程の違いを見せる事もできないまま、投票日の明日(11/05)を迎える事になった。
世界は耄碌が夢見で発する「ヒステリー」から、
解き放たれる日が訪れる事を、ただただ息を呑み見守るだけなのだが。
でもでも、郵便投票の投票箱が放火されるという事態は、
本当に米国社会というかUSAが抱え込まされた「断面」を見せつけられ残念な国だなと、
改めて感じさせられます。
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