鉄道オタクは、鉄路が消えると聞けば、現地を訪ね大きく騒ぐが、経営的に維持できない事を考えない、地方鉄道は道路と同じ設備と考え経営努力するか
鉄道を巡る甲論乙駁について考える事:
日本の鉄道は、ごく一分の路線を除き、
民間の金持ちが出資し敷設した地域鉄道を主体にした大まかな「民営鉄道」だった。
それが国家的事由により、
徐々に官に統合され、やがて主要な鉄路が「官営鉄道」となり、
それに接続する「民営鉄道」も「官営」への統合を求め鉄道省が管轄する「官営鉄道」に。
鉄道以外に手段を持たない社会では、
鉄道は地域社会で絶対の存在として君臨した。
しかしながら「鉄道」を利用するにも、
市井の民は支線や本線の駅まで、多くは5~10キロ程度は徒歩であったともいう。
WWⅡの戦争と敗戦を経て、
国鉄「日本国有鉄道」へ統合整理され、全国一律の等距離等運賃が制度化され提供されたが、
結局はそれが「国鉄」破綻の基になった。
この全国一律平等主義が国鉄経営の足を引っ張った大きな原因と考えています。
嘗て、北海道で国鉄職員だった父親が、
国労と鉄労の引っ張り合いに疲れ、国鉄民営化の際に他社(道外)へ移動する事に応募し、
東京へ家族共々移り住み、従事した業務は「JR東日本」のサービス提供事業会社の食品供給だったと、
子供達を採用した時に聞くとはなしに聞かされ鮮明な記憶として残っている。
そこまで踏み切り、鉄道関連サービス事業と言えば良いのか、
それらの努力も重ねた上で「JR北海道」は既存路線の維持に苦闘している。
JR北海道やJR四国は、カネになる事は、積極的に事業化し、
人員を割り振り収益構造の改善に懸命な取り組みをしている。
しかしながら、
国鉄の時代は、例え付帯案件であっても鉄道以外の事業を直接に手がける事など許されず、
ローカルで赤字が出るのは仕方がないと傍観するだけで、収益構造の改善に取り組む気配すら許されなかった。
その「累積赤字」が、天文学的と言われるようになり、
結局は解体され再編され「全国地域6社と貨物1社」に解体された。
しかし、
ローカル鉄路の維持は経営的に難しく「廃止」が俎上に上ると、
その沿線では諦めの傍ら「怨嗟」へ・・・
「経済合理性」からしても鉄路維持が困難なら致し方なしかとも、
一方では、何が何でも残すべきとの主張が入り乱れ。
全国に拡がる鉄道ファンが、押しかけ押し寄せ大騒動になるのは約束どおり。
先ず、
残せと熱狂的に主張する鉄道ファンは、移住し鉄路の沿線地域に住み、
鉄道の経営に携わり毎日まいにち熱心に利用してみりゃヨイのじゃないか。
資本過重でランニングコストすら生み出せず、
経営面で行き詰まる事は目に見えている。
どうしても維持する必要があるなら「地域振興政策や戦略」の一貫として、
道路と同じく行政機関が基盤設備を所有し、その維持に当たり、
地域鉄道会社として設備を利活用する方法に挑戦し、
様々な方法で利用者を維持し増やし、経営に目処を得る事だろう。
あるいは画期的な革命的な手法で再生する試みもあってヨシだ。
(青函トンネル=標準軌との狭軌と併用する路線へ投資するとか)
それで、経営が維持できればヨイのではないでしょうか?
実際には、それも検討した上での廃線決定ですから・・・
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