大都市圏の「商工住混在地域(インナーシティ)」で一定規模の集客商業施設で食料品と衣料品のテナントや商品や価格構成を観察し生活景気を考える
日本の消費市場は少なくとも「超富、上級、中級(上と下)、下層、底辺」の5階層~6階層にハッキリ分かれている。
先日、所用があり「大都市経済圏」を支える極めて普通の " 商工住混在地域 (インナーシティ) " へ足を運び、
商業施設で主として食品スーパーと衣料品分野を検証した。
よく分かった事:
① 中堅・中級の食料品スーパーは1店が退店していた。
★勝ち残った食料品スーパーはGMSとして健闘中だった。
★食品スーパーのパン売り場は(平均)価格抑制の目的からか、
店内製造パン(ベーカリー型)がポジションを失い工場生産の「袋入りパン」に代わった。
★商業施設内へ出店していたB型雇用事業者の「焼きたてパン」 (ベーカリー)
のテナントも退店していた。
★「焼きたてパン」 (ベーカリー)は、著名なD社が意地を示し簡易店舗で踏みとどまった。
★この地域の消費者には安価で美味な「焼きたてパン」 (ベーカリー)は姿を消した。
② 相変わらず「フードコート」は堅調に維持されている。
★基本的に単価は700円の攻防で、最大1000円までだ。
★一定の味覚と質のレベルを保持する珈琲店も存在するが、
手軽で簡易なチェーン店のHCに圧され気味だ。
③ アパレル販売は、「しまむら」「ハニーズ」「GU」が堅調で、3社が
シェアを分け合い、「ABCマート」と巧く扶け合っている。
★「無印良品」が、面積を拡大し得意の「ライフスタイル」を衣と食
で提案しているが、売上高と店舗面積で苦労するのではと。
★経営面で厳しかったとはいえ「ライトオン」は保たなかった。
④ 意外に堅調なのは「3コイン」で、雑貨が良いわけではない。
★タイムリーな提案力が支持され、他との違いを明確に示し。
++地域の食の文化度を自身が測る際に用いる指標は、
とりわけ「バゲット」と「クロワッサン」の完成度と価格だ。
◎いずれも「必需品」ではない分野で、いずれも「嗜好品」だ。
日本人の一般的な食生活の中では「奢侈品」であるゆえに、
その地域の富裕さを図る上での指標にしている。
◎シッカリした「クロワッサン」もあれば「クロワッパン」や
「バゲット」は「パンケット」もあるから、実に分かりやすい。
++大都市の商工住混在地域(インナーシティ)という小型生活経済圏で、
◎必需品ながらも、実際の「食品ニーズ」では「奢侈品」に当たる
「クロワッサン」や「バゲット」の完成度と品質に価格を識る。
それは、その地域の社会文化や生活の余裕を眺め観る事に。
◎最近の傾向は「クロワッサン」の「クロワッパン」化であり、
「バゲット」の「パンケット」化という紛い物が増えた事だ。
++ある著名店へ、鳴り物入りでPOPUP出展したベーカリー。
自慢気に販売した「クロワッサン」は文字通り紛れもない
安価に抑えた「クロワッパン」だった。
それが都心に出店したカフェでは人気だとの触れ込みゆえ、
驚かされたのは言うまでもない。
(写真はWEB上での拾いモノでアイテム説明に使用しただけで)
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