ビジネスのコンサルティング人材を目指す方への基本的な助言
2018年の3月に、研究ゼミで「実務指導」した学生諸君が、
最後に集まった場で適切な質問があり「基本の心」として話ました。
以下は再掲です。
学生諸君から「コンサルティング」の役割について質問を受けましたので:
マーケティング・マネジメントのコンサルティングを担ってきた者として以下の言葉をお返ししました。
① コンサルティングの基本はメディカル・ドクター(医師)と同じ役割で、
違いは「ビジネスの健康」を相手にするか、「人の健康」を相手にするかが違います。
②「ビジネス」も「ヒト」も同じで、健康である事が何よりも必要条件で重要です。
③ 健康であれば「目標」に向かい取り組む事が可能です。
*健康を保つには「心が健康」「躰が健康」である事が大切です。
そのためには「良き友、善き仲間」に恵まれる事です。
④ 医師(メディカル・ドクター)は患者(病気を保つ人も、
健康な人も)の心身が均衡を保つよう、事前に予防したり、病からの回復治癒を図ります。
同様にビジネス・コンサルタントも、クライアント(顧客)の事業経営が必要な均衡を保ち、
次に飛躍できるように助言する必要があります。
⑤ ビジネス・コンサルタントは、何よりもクライアントの事業が安定的に拡大し、
最適利益を得続けるための問題点を発見し、その処方を提案し協力する事により、
市場競争に勝ち「企業価値」を大きくするための戦略や戦術を助言する必要があります。
*これはメディカル・ドクターも同じで、対象が人かビジネスか異なるだけです。
⑥ いずれも「生きる歓び」を創造形成する事が主業務です。
★各種コンサルタントを名乗る事業者は多数あります。
当初は「公認会計士」「税理士」「中小企業診断士」など、国が認定する「士業」でした。
しかし現在は、これらを始め、民間機関や団体が認定するモノを含め多数ありますが、
何よりも「コンサルティング」をするなら結果が「アカウント」され「会計」や「経理」は勿論、
企業業績としての「財務」に成果が反映されなければ、その助言や指導の意味はありません。
★最近では SNS上でも、
ニワカに職として(各種)コンサルタントだと恥ずかしくもなく称する人を見かけます。
ナンでもできるというのは、実はナニもできない無能です。
また、ご自身が「喰う」ために、結果的にはクライアントを収奪している事もあります。
(山のように知っています)
行政(行政が公益団体に丸投げも含め)相手に期間限定の案件を受けても、
期間(予算)終了で成果は自己満足の都合の良い報告書だけです。
(この手の事案ばかりです)
従って続きませんね。
★学生諸君が、社会人としての第一歩でコンサルティング業務を目指すのは積極的に評価します。
目に見えるクライアントの競争相手を、目に見える範囲で対処させる低次元のコンサルティングなどを、
業務学習しても殆ど役立ちません。
世界で繰り広げられている現実の競争は、実は目に見えないのです。
例えば都市間競争ひとつ考えても、
日本国内の何処の都市と競争なんていってみても、
現実の世界は国境を超えた熾烈な闘いを繰り広げているのです。
その点をよく理解しておいて下さい。
★現実に各種コンサルタントを称する人の多くは、
実は「商品(製品・サービスも含め)」を、言葉巧みに販売しているに過ぎません。
仮に、
それでも「導入者」の業績に、どう反映されるのか、
それにより得られる果実は「名目と実質」でどう変化するのか、
この点を明確にできないのが殆どです。
そのため各種コンサルタントの信用性は著しく低いと言えます。
いい加減な「口先コンサルタント」が、自分の喰い扶持を維持するために繰り出す醜い提案など、
誰もがその奥底を見抜きますから、相手にもされず憐れなモノです。
★これらの観点で就業先を見極め、知見を磨かれる事を期待して止みません
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