大学は、完全に「構造不況業種」の最たるモノで、いまでも30%の私立大学は最たる苦境業種で、経営的に既に藻掻きつつ沈んでいるのが多くを占める
これまで全く縁もない私立大学の設置法人から求められ意見を述べました。
☆★要 約★☆
A)大学は、国公私立のいずれを問わず「構造不況業種」の代表で、行き詰まる私立大学や地域の公立大学が目に浮かぶ。
1)大学は「キャンパス+教員組織」を整える事が条件の典型的な設備産業です。
① 社会の構造が大きく変化し、「大学の概念」は従来の価値観や方法から大きな修正と変換を求められている。
② 人口構成が根本的に変化すれば、対象の人口構成が変化するのは当然で、時間は遺されていない。
③ 社会の構造も大きく変化し、価値観は大転換しているが、多くの大学は「明治の開国期」に打ち立てられた学問体系「原則」と「理念」に縛られ、自由に発展させる事を妨げている。
B)社会の人口構成が変われば、当然ながら「入学要件」が変化する。
1)私立大学の多くが無理して入学定員を増加させ続けている。
(学部・学科の増設、学環の開設、新設大学の設置も並行する)
① 旧来の学部を改変・縮小する事なく、全体増を進める事で、教育力も相対的に低下させている。
② 文科省は、批判を避けるため「大学管理と指導」の徹底で、義務教育と同様に「指導要領」で縛り「シラバス(授業目標)」を掲げさせ、その達成に注力させる。
2)学生は、縛りに従順で受け入れ、また教員評価を行い、受け手としてサービス提供者の評価を実施する。
① 大学は、自らの力量で自ら学ぶのであり、自らが自ら「理解」を評価するのが基本で、それができない学生が現実には進学し、私立大学は経営上の観点で受け入れているのが実態で・・・
② 様々な社会的事情を抱えた金銭的に問題を抱える学生が入学しているが、それもあり「授業料の無償化」が議論されるようになっている。
③ 大学の無償化は、年代別人口の50%強を「義務教育」する事になり、文科省の管理を受け入れを要請され、私立大学の独自性は減退する事になる(だろう)。
C)私立大学は「規模拡大」より「規模縮小」でスリム化を。
1)現段階で学生の適正収容数に絞る。
① 数年をかけ財政基盤を考えた縮小で「質」の維持を図る。
② 私立大学は「学位記販売業」との決別し、地域・社会に有用な人材教育を。
(写真は、京都大学/吉田キャンパス、投稿記事と無関係です)
敢えて言えば京都大学は国立大学ですが独自性を守り抜いています。
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