トランプが目指している事は何と、質問を受けるのですが、
ご当人と会った事も話した事もない側ですから、
問われたところで杳として掴めませんねとしか、
答えようも言いようもないのです。
熱心なトランプ支持者でも、
直接に相対し議論した事などないと思いますから、
ナゾでしょうねぇ。
donarudo
伝えられ、報じられる範囲から受ける印象は、
彼は
「偉大なる " アッメリカ " という幻想に浸り、
それを支配し、差配する事に喜びを感じ、
更に、その延長上に世界を差配している」夢見の幻想に浸り、
どうだ凄いだろうと喜々とし興(狂)じているのじゃないかと。
USの共和党の責任は言わずと知れ重大ですが、
民主党の責任も更に大きく逃れる事はできません。
トランプの言動を眺め観ると、
「世界を、自分が描くように動かしたい」に尽き、
そのためには、何かに付け
「言い掛かりを浴びせ、威迫し、脅迫し、時には相手を持ち上げ、
擦り寄らせ、法外な言い草を浴びせかけ、有無を言わせず
従わせる」事で、自らの夢想・幻想を実現する狙いでしょう。
それにより
「自らの " 強さ " を形にし、権威を高め、
尊敬される事を夢想」しているとしか考えられません。
ところが、
米国社会は高度に組織化されている事もあり、
そう易々とはトランプの稚拙な思考(夢描く)どおりには、ならないのです。
それでは、
外国を相手に名を成そうとしたのが、
パレスチナとイスラエルのガザを巡る戦争を停戦させるであり、
ロシアが仕掛けたウクライナへの侵攻侵略戦争の停戦なのです。
しかしながら、
戦争は「邪悪」であっても、それには「原因と理由」があるワケで、
その当面の「解決」を抜きに当事国側が「停戦合意」などできないのは当然の事で、
2事案とも頓挫し、仲介を放棄すると宣言してしまいました。
世界に対し「無知」で「無能」な「無自覚」を証明してしまったのです。
もう一つ、
USは2020年のコロナ禍で、
大量の救済を必要とし、連邦政府は巨額の「カネをバラ撒き」ました。
それは「巨額の財政赤字」を形成しています。
この赤字を抑え解消させるには、
基本が「増税」か「予算の縮減」です。
トランプは、
増税には反対で、連邦政府の予算縮減を打ち出し、
そのための指揮官として「マスク」を指名し、
形振り構わず連邦政府の省庁での人員削減(大量解雇)に踏み切りました。
次に、
ウクライナへの軍事支援を中断させ、停戦協議を促したワケです。
歳出面は、
それで一定程度は抑えられますが、
歳入面は、
増えるワケがありませんので、増税に反対のトランプは、
USへの輸入品に目を付け、あらゆる輸入品に関税を課すと言いだし、
しかもUSの貿易赤字に順じ、巨額の関税を課す(相互関税主義を主張し)ことで
税収減を補おうとの作戦に出たのです。
USの市場で、
一般的な消耗品的消費財の多くが海外生産(主として中国)ですから、
高額関税が施行されるや否や、下層市場は固より中層市場でも「販売価格」が跳ね上がり、
あるいは価格が折り合わず輸入ができない状態が、
当然のように生じ小売業はお手上げになりつつあるようだとか。
結果は、
USの階層で言えば、凡そ70%が日常品・日用品の手当に、
上乗せされた関税分を支払う必要に追い込まれ、
ようやくトランプへの不満が生じてきたのが実際のようで。
(各種の外電から)
それに対し、トランプは
「辛抱せよ!間もなくアッメリカは、税金もない偉大な国になる」と。
それでも生活の不安は治まらないため、
強権を見せようと、
「ハーバード大学が留学生を受け入れる資格を停止し取り消す」と発表し、
世界を驚かせています。
相手の足下を見て、
反対されても踏み潰せると考える対象を、
分かりやすく「生け贄」にするのです。
(大阪で維新を創設した橋下徹が、行った手法もこの種のヤリクチで)
USの低下層は、
面白がりハシャグのです。
(トランプは実に狡猾で、その辺りの煽り方は堂に入っています)
しかし、
25%の関税を課し続ければ、市場経済の商材やサービス財は、
高値に推移するでしょうから、賃金の大幅上昇が無い限り、
賃金は上がらず消費財は上がるというスタフグレーションを生じさせます。
あと、1年半ほどに迫った「中間選挙」までに、
相当程度の「幻惑効果」を示さない限り、トランプも共和党も続かず、
勿論ながら対抗馬の民主党も続かず、
USの社会は止め処ない無秩序や混乱が生じるでしょう。
トランプを圧倒的に支持してきたのは、
トランプに煽られ、惑わされ幻想や幻惑させられた70%の「中下層」の60%が、
何も考える事もなく煽られるまま、欺され餌食にされるとも想像もできず、
熱狂し叫びに応じ阿呆は投票したのです。
(大阪で、橋下徹に煽られ、自らの考えもなく呆気は熱狂したのと同じ)
しかしトランプが政策面で相手にしているのは、
30%上位層であり、その内の超富裕層から集めた献金で、
その層のために政策を講じ実行しているのです。
USの80%いわゆる市民が、
その絡繰りに気づきトランプに反対を表明するまで、
あるいは、その後も収集次第では深刻な社会分断が生じるでしょうね。
冒頭の、
トランプは何をしたいのか?
その答えは、
以前から指摘していますが「老成パラノイア・トランプ合衆国」で、
キングに座り世界を差配したいという夢見(悪夢)の実現でしょう。