トランプを熱狂的に担ぐUSAは、1980年から徐々に輝きを喪い衰退していると眺めているが、文明論的には滅びに向かうのは自然な事と認識すべきだ
エマニュエル・ドット氏へのインタビューは、
11月2日の紙面掲載前に、日経からの受信メールで概要を把握し、
紙面で確認した処です。

(写真の記事は、2025/11/02. 日本経済新聞 朝刊)
穏やかで冷徹なリアリストとして、
現実に生じている不都合な事実の要因を探り、
そこから派生するであろう「避けられない破綻」を考え、
それへ有効に対処し備え、何よりも巻き込まれず巧く避ける智恵を探るために、
大切な思考のヒントを指摘しています。
占いを生業にする知人は、
7月には「風が変わる」と言い続け、確かに2025年7月ではないまでも、
この20年~30年ほどの歳月で大きく明らかに「風は変化」しています。
それは、
世界の中軸で号令し続けた「米国」の衰退が、
覆いようもなく明らかになり始めた点で、
同様に「ソ連邦」として君臨した「ロシア」が実質的に崩壊した事に示されました。
代わって、
イスラム社会から、過激な破壊活動を主張する勢力が、
社会や国家として統治能力を持たない特定の地域で勢力を伸張させ、
強奪した資金を元手に、崩壊した「ソ連邦のロシア」から大量の武器と軍事指揮官を手当てし、
形振り構わず武力行使に出て地域社会の破壊と支配に邁進している事を、
インタビュー記事以外に重大な指摘としておきます。
また、このインタビュー記事では触れていませんが、
「ロシア」という国というか社会的後進性は、
未だに17世紀の「農奴社会」のままで、
レーニンによるロシア革命で「集団農場や国営農場」というコルフォーズやソフォーズが導入されたものの、
それはロシア社会の支配者(貴族が共産党権力へ代わっただけ)が収奪に奉仕する都合のヨイ仕組みで、
スターリンが強化し、改革を掲げたゴルバチョフも変革できず、プーチンの今も農奴への収奪は続いています。
もっと手広く収奪するため、プーチンはウクライナの再支配を目指し
軍事侵攻(100年かけても)し続けています。
ロシアも、中国も、北朝鮮も、米国も、
一人の号令者を固める社会支配層への権力集中による、
その収奪に奉仕する仕組み構築に懸命な取り組み過程で藻掻いているとも言えます。
ここで重要な点は、
その本質に気付かず、悪徳な権力奪取を目指す支配者の煽りに熱狂し、
帽子(票)を振り投じ賛辞を送る憐れな中下層の市民(死眠)です。
既に、
ヒトラーのドイツ、ポルポトのカンボジア、ホメイニのイランで、
タリバンのアフガニスタンでも証明された悪逆非道の社会であり国家です。
トランプの米国は、
巧みな言論分断とポピュリズムの煽りを駆使し
幻想を撒き散らす手法で、絶対権力を手に入れようと恥入る事もなく画策しています。
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